私たちは何か問題が生じた時、正否を議論し判断を試みます。pastedGraphic.pdf

その時の前提として、白か黒あるいはYesかNoの二者択一だけで答えを出そうとすると誤った方向や結果が出る事があるように思います。

我が国の政治家が言う「政治主導」や「官僚・役人主導や民間主導の否定」は正しい部分がある一方で大きな落とし穴があるように感じます。

誤解を恐れずに言えば「官僚あるいは役人」の方の中には、ものすごく優秀な方が多くいます。専門分野における知識・経験・技術の面で他の追随を許さないような方がいらっしゃるのも事実です。

私はサラリーマン時代は公共事業に関わる会社に居りましたので、そのような優秀な方々に接する機会もありました。

もちろん優秀でないお役人の方々にもたくさんお会いしましたが。(失礼をお許しください)

 

この話を持ち出した理由は、今回の震災(特に原発災害)における政府の対応にやや不安を感じたからです。

政治家の方が原子力あるいは原子力発電所の専門的なことが解るはずがないと思うのです。極論ですが、解らなくても政治家として何ら問題ないと思います。

今回の原発災害に際して政治家に求められたものは「主導」ではなく「対応における方向付けと厳守事項の指示」ではなかったのではないでしょうか。

そうあったならば、早期に専門知識や経験、技術を持ったメンバーや組織を国内外の隔てなく招集し対応ができたのではないでしょうか。

 

人を動かす時、「目的」と「手段」を取り違えずに伝える事が必要ですよね?

例えば、子供に「掃除しなさい!』と指示すると なんとなくホウキや雑巾を持ってブラブラし始めます。

いきなり「手段」だけを伝えたためです。

目的を伝えていないから(あるいは目的を理解できていないから)こうなってしまいます。

「きれいにしなさい(あるいは、きれいにするために掃除しなさい)」であるべきですね。

 

今回の災害対応で我が国の政府や政治家の方々はどちらだったでしょうか。

行動の目的と手段を理解(あるいは意識)していたのでしょうか。

災害弱者を出さない、いかなる人命も尊ぶ、最も施策対効果が高い行動、プライドや縄張り意識を排除した行動、といったことに意識していたでしょうか。これらが欠如(あるいは低い)した行動はなかったでしょうか。

史上最大級の地震・津波に加えて原発災害の同時発生への対処など過去にどの国の政治家も経験していません。

しかし国民の側は落ち着いて検証してゆく必要があると思います。

皆さんはどう思われますか?

 

自衛隊、警察、消防、海上保安庁、米軍などは行動の「目的」を明確に共有していたように感じました。

そうでなければ放射能の危険に身をさらして行動などできませんよ。

ものすごい勇気、使命感を持った彼らに私は感謝しています。

「主導」などでなく「目的を明確にした行動」が必要な時ですよ今は。

彼らは既に多くの結果を出し始めていますね。そう感じます私は。

 

もう午前2時になりそうです。総理、枝野官房長官、ちゃんと寝ていますか? 心配です。

私は永ちゃんの「いつの日か」を聞いてから寝ます。おやすみなさい。