今日は「協力会社」についてちょっと感じていることを。

 

報道によれば、被災した福島第一原子力発電所の復旧作業で東京電力の協力会社の作業員の方が二人被曝されました。

20代から30代というから若い方々ですね。国家的危機に立ち向かう作業なのですから国の責任で十分な治療とアフターケアをしていただけるよう願います。

 

作業した室内は水深15センチでくるぶしまで浸かって作業…ということですから、とても作業性の悪い状況でしょう。放射線の恐怖や暗闇に加えて水に浸かった状況で電力の復旧作業をするわけですから辛い作業ですよ。

恐らく今現在もそのような状況で復旧作業をされている方々がいるのでしょう。

頭が下がります。無事に作業が終わることをお祈り申し上げます。

 

この原発災害と復旧に関わる報道が始まってから気になりだしたのが「協力会社」という存在です。

私の経験や知識でしか言えませんが、専門性の高い分野ほど協力会社の方が圧倒的に知識・経験・能力・実績の面で優れています。

私はサラリーマン時代に1000人ほどの技術者集団の会社に居りました。その時の記憶でもやはり協力会社の方は優秀な方が多かったです。

一匹狼の方から数人、数十人の協力会社が大半でした。

私のいた会社はいわゆる国や自治体からの「元請け」でした。忙しいときには自分の担当する業務が10件を超えていましたから、協力会社の方々には随分と助けていただきました。ほんとに公私ともにお世話になりました。

1業務当たりの関係機関やメーカー等が10~20者ほど(1者当たりに更に数人の担当者が…)でしたから全てを把握するだけでも大変でした。

お電話で先方から電話連絡があっても、どの業務の関係者なのか判らなくなってしまうほどでした。ひどい時代でしたが多くの経験を積めたのも確かです。

正直なところ私も「丸投げ」をすることがありました。時間・能力の面でも無理な状況でしたから。打ち合わせの席で「立会人」みたいな自分が嫌だったことを覚えています。

自分の無能さ能力の低さを嘆く瞬間でしたね。

 

その頃にお付き合いしていた協力会社の方とのお話で、記憶に残っているものがいくつかあります。

「今後のことを考えると無理な仕事(納期や内容あるいは金額)でも断れないんだよ」

「一度断ると次の仕事がこないと思ってしまうものだよ」

「”外注者”という呼び方は嫌だね。”協力会社・ビジネスパートナー”にしてよ」

といったものです。

それ以来、若かった自分も発注の仕方や態度には気を使うようになりました。

 

今回の福島第一原子力発電所の復旧作業に関わる協力会社の方々、心配なのは福利厚生面です。東京電力は大きな会社ですから、怪我などで入院しても休業手当などあるでしょうし失職の恐れも少ないでしょう。福利厚生面では手厚いものがあると思います。

問題は協力会社の方々が適正な処遇を受けられるのか否かです。国も東京電力も十分に配慮していただきたいと思います。

 

話は戻りますが、サラリーマン時代にいた会社でも気になった事がありました。

協力会社の方に対する「態度」です。自分の会社の大きな看板を背にして、相手に対して横柄な態度をとる者がいることでした。

たとえ数人の小さな会社の方でも「社長さん」であったり「主宰者」の方なのです。一従業員である自分たちが上から目線で接することなど許されないことと思うのですが、残念な事に年配者から若い者まで何人もいたことを覚えています。

所属する組織の規模=所属する者の器や地位 ではないと考えています。

これからも気をつけてゆこうと思います。

 

そうそう、こんな協力会社の社長さんがいましたっけ。

「5000万円の貯金をしている男と5000万円の借金がある男、付き合うなら5000万円の借金がある男と付き合った方が良いですよ! その男は自分に5000万円の投資をした男ですから!」と。…この社長さんには可愛がっていただき多くの事を教わりました。

…ところで社長さん、ご無沙汰してますが5000万円の借金は返済できましたか?

私の人生で出会った中でも一二位を争うパワフルな方でしたから心配など無用でしょう。

でも、まさか1億円の男になんかなってませんよね? ははは。